検診用紙に「歯列不正」と書かれていたら

学校から持ち帰った検診用紙の「歯列・咬合」の欄にチェックがついていて、戸惑っていませんか。「歯列不正」や「要観察」と書かれていても、今すぐ治療が必要という意味とは限りません。
ただし、放っておいてよいという意味でもありません。このチェックは、お子さまの歯並びの原因を一度確かめておくきっかけとお考えください。検診用紙をご持参のうえ、相生おとなこども矯正歯科までご相談ください。相生市内や近隣の小学校(中央小学校、那波小学校、青葉台小学校、双葉小学校)からも通いやすい場所にあります。
学校検診でわかること、わからないこと
学校検診は、短い時間で大勢のお子さまを診るため、「気になる点があるかどうか」を大まかに確認する場です。歯並びや咬み合わせにチェックがつくお子さまを見つけることはできますが、「なぜそうなっているのか」という原因や、「いつ、どんな治療が必要なのか」までは分かりません。
それを確かめるには、歯科医院での精密な診査が必要です。当院ではセファロ(頭部X線規格写真)やCT、口腔内スキャナーを使って、歯だけでなく骨格まで含めて原因を調べます。

こんな歯並びはありませんか
検診用紙では「歯列・咬合」とひとくくりに書かれていますが、歯並びの乱れにはいくつかの種類があります。お子さまのお口と見比べながら、チェックしてみてください。
| 出っ歯(上顎前突) | 上の前歯が下の前歯より大きく前に出ている状態。指しゃぶりや口呼吸、舌で前歯を押すクセが関わることがあります。 |
| 受け口(下顎前突・反対咬合) | 下の歯が上の歯より前に出ている状態。あごの成長バランスの影響が大きく、成長とともに治療の負担が増えやすいため、早めの相談が大切です。 |
| ガタガタ(叢生・八重歯) | 歯がでこぼこに重なって生えている状態。歯の大きさに対してあごが小さく、スペースが足りないことが主な原因です。磨き残しが増え、むし歯のリスクも高まります。 |
| すきっ歯(空隙歯列) | 歯と歯の間にすき間がある状態。発音がしづらくなったり、食べものが挟まりやすくなったりすることがあります。 |
| 開咬(かいこう) | 奥歯は咬んでいるのに前歯が閉じない状態。指しゃぶりや舌のクセ、口呼吸が関わることが多い歯並びです。お口が閉じにくく、乾燥からむし歯につながることもあります。 |
| 交叉咬合(こうさこうごう) | 奥歯の咬み合わせが左右にずれている状態。片側のあごに負担がかかり、あごの成長の左右差につながることがあります。 |
当てはまるものがあっても、すぐに治療が必要とは限りません。気になる歯並びが見つかったら、その種類に合わせて原因を確かめる診査からはじめます。
種類はさまざまでも、検診で特に指摘されやすいのは受け口・出っ歯・ガタガタの3つです。見た目は違っても、背景にはあごの成長の問題が共通していることが少なくありません。あごの幅が足りなければ歯は並びきらず、口呼吸や舌の位置のクセは前歯を少しずつ押し続けます。歯を1本ずつ見るのではなく、あごの成長と毎日のクセまでさかのぼって原因を確かめることが、治療の第一歩です。
「経過観察」のあいだにもあごは成長しています
上あごの成長は7〜9歳ごろにピークを迎えます。ちょうど学校検診で歯並びを指摘されやすい時期と重なります。この時期であれば成長の力を借りた治療を選べますが、成長が落ち着いてからでは選択肢が狭まることもあります。もちろん、診てみた結果「今は治療の必要がない」と分かるお子さまもいます。大切なのは、経過を「観察」するだけで終わらせず、何を観察すべきかを一度専門的に確かめておくことです。

実際の治療例をご覧ください


検診で指摘されやすい歯並びのひとつ、前歯の部分的な反対咬合(前歯の一部が上下逆に咬んでいる状態)のお子さまの症例です。バイオブロックという装置であごを広げながら、前歯の咬み合わせを治しました。前歯が正しく咬み合うと、あごを動かしたときに奥歯にかかる横方向の力を前歯が受け流せるようになり、奥歯を長持ちさせることにもつながります。
| 治療内容 | バイオブロックによる顎の拡大+前歯の咬合改善 |
| 治療期間 | 8ヶ月 |
| 費用 | – |
| リスク・副作用 | 矯正治療は適切な診断のもとで行えば安全性の高い治療ですが、医療行為であるため副作用やリスクが存在します。装置装着や調整後に歯の痛みや違和感が生じることがあります。清掃状態によってはむし歯や歯肉炎のリスクが高まる可能性があります。歯の移動に伴い、まれに歯根吸収や歯肉退縮が起こることがあります。装置による粘膜刺激、口内炎、発音の違和感が生じる場合があります。成長発育には個人差があり、予測通りに進まないことがあります。永久歯の萌出状況や成長変化により、将来的に追加治療が必要となる場合があります。保定装置を適切に使用しない場合、歯並びが後戻りすることがあります。 |
よくある質問
Q. 検診用紙をなくしてしまいました。相談できますか?
A. できます。用紙がなくても、検診で指摘された内容をお話しいただければ問題ありません。お口を診れば状態は分かりますので、そのままお越しください。
Q. 相談したら必ず治療になりますか?
A. なりません。診査の結果「今は治療の必要がない」とお伝えすることもありますし、話を聞いたうえで治療をしない選択をしていただいても構いません。当院は、まず現状を知っていただくことを大切にしています。
Q. 費用が心配です
A. 当院では検査・診断まで無料で受けられる相談会を定期的に開いています。治療に進む場合の費用は治療費用のページにまとめていますので、相談の際にもくわしくご説明します。
Q. 指摘されたのが下の子です。まだ乳歯ですが早すぎますか?
A. 早すぎることはありません。乳歯の時期は呼吸や舌のクセを整える治療から始められます。未就学のお子さまの矯正について、くわしくは未就学児の矯正ページをご覧ください。
