ガタガタの歯並びには理由があります
「下の歯がガタガタしてきた」「永久歯が内側から生えてきた」。小学生のお子さまの歯並びで、いちばん多いご相談です。拡大する矯正は、歯を1本ずつ動かすのではなく、歯が並ぶ土台であるあごの骨を広げて、歯が自然に並ぶスペースをつくる治療です。当院ではバイオブロックという装置を使い、7歳ごろからの拡大治療を行っています。お子さまのガタガタの歯並びが気になる方は、「相生おとなこども矯正歯科」までご相談ください。
歯が並びきらないのは「あごの幅」が足りないから

歯が並ぶスペースは、あごの骨の幅で決まります。歯の大きさに対してあごの幅が足りないと、歯はまっすぐ並べず、横にずれたり内側から生えたりするしかありません。これがガタガタの正体です。逆にいえば、あごの骨を広げてスペースをつくれば、歯は本来の位置に並びやすくなります。
カギを握るのは上あごの成長です
上の歯列の幅は下の歯並びにも大きく影響します
理想的な咬み合わせでは、上の歯が外側、下の歯が内側に収まります。つまり下の歯列は、上の歯列という「屋根」の内側に並びます。
上の歯列が狭いと、そこに収まる下の歯列も狭くなりやすく、下の歯のガタガタにつながります。だから当院の拡大治療は、上あごを広げることを軸にしています。

上あごの成長のピークは7〜9歳ごろです

あごの成長には順番があり、上あごは下あごより先に成長して、7〜9歳ごろにピークを迎えます。この時期は、骨の成長の力を借りてあごの幅を広げられる大きなチャンスです。
上あごは鼻の周りの骨と一体になっているため、その成長は空気の通り道の広さにも関わり、呼吸や睡眠に影響する可能性も指摘されています。歯並びが気になり始めたら、この時期を逃さずご相談ください。
「バイオブロック」という装置で顎を広げます
バイオブロックは、イギリスの矯正歯科医ジョン・ミュー先生が考案した「バイオブロック療法」で使われる、取り外し式の装置です。40年以上にわたり世界各国で行われてきた治療法で、あごの骨をゆっくり広げるだけでなく、あごの成長の「向き」を正しく導くことを目的としています。
当院の小児矯正の主軸となる装置で、7歳ごろから使用します。装着は食事や就寝のときも含めて基本的につけたままで、外すのは歯磨きのときだけです。つけている時間が長いぶん、あごの成長を着実に後押しします。

「広げる」だけでなく成長の向きを整えます
口呼吸や低位舌があるお子さまのあごは、本来なら前や横に育つはずの成長が下向きに偏りやすいと考えられています。下向きの成長が続くと、面長な顔立ちや口元の突出、空気の通り道の狭さにつながることがあります。バイオブロックはあごの幅を広げて前方への成長を促し、下がっていた舌が上あごに収まるスペースを取り戻します。
舌の位置とセットで整えます
鼻で呼吸し、舌が上あごに軽くふれている状態が保てると、舌自身が内側から上あごの成長を支えてくれます。装置で広げて終わりではなく、アクティビティ(トレーニング)で舌の位置と呼吸を整えることで、広がったあごと歯並びが安定します。この考え方が、当院がバイオブロックとトレーニングをセットで行う理由です。
お子さまに合わせてほかの装置もご提案します
装置の管理がまだ難しいお子さまには、ワイヤータイプのパラタルアーチや急速拡大装置という選択肢もあります。お口の状態とお子さまの性格に合わせて、続けられる装置をご提案します。
下の歯に装置をつけずにここまで並びました


下の歯のガタガタと、2番目の歯が内側から生えてきたことを心配して来院されたお子さまの症例です。原因は上の歯列の狭さによるスペース不足でした。上あごを広げる装置と、舌・頬のトレーニングで上あごの成長を促したところ、下の歯には装置をつけないまま、歯並びが整いました。
| 治療内容 | 上顎の拡大装置+舌・頬の口腔筋機能トレーニング |
| 治療期間 | – |
| 費用 | – |
| リスク・副作用 | 矯正治療は適切な診断のもとで行えば安全性の高い治療ですが、医療行為であるため副作用やリスクが存在します。装置装着や調整後に歯の痛みや違和感が生じることがあります。清掃状態によってはむし歯や歯肉炎のリスクが高まる可能性があります。歯の移動に伴い、まれに歯根吸収や歯肉退縮が起こることがあります。装置による粘膜刺激、口内炎、発音の違和感が生じる場合があります。成長発育には個人差があり、予測通りに進まないことがあります。永久歯の萌出状況や成長変化により、将来的に追加治療が必要となる場合があります。保定装置を適切に使用しない場合、歯並びが後戻りすることがあります。 |
治療はこの順番で進めていきます
拡大する矯正は、装置をつけて終わりではありません。広げる前と後に、お口まわりの筋肉を整える段階を挟むことで、広げたあごと歯並びが安定しやすくなります。
1. 呼吸と舌を整える
マイオブレースとアクティビティ(トレーニング)で、口呼吸や舌の位置など、歯並びを乱すクセを先に整えます。
2. あごを広げる
バイオブロックで上あごをゆっくり広げ、歯が並ぶスペースをつくります。
3. 整えて見守る
再びマイオブレースに戻して歯並びの安定を促し、永久歯の生えかわりを見守ります。仕上げが必要な場合は、子ども用マウスピース矯正をご提案することもあります。
よくある質問
Q. 何歳から始めるのがいいですか?
A. バイオブロックによる拡大は7歳ごろからが目安です。上あごの成長がピークを迎える7〜9歳ごろまでに始められると、成長の力を借りやすくなります。未就学のお子さまには、呼吸と舌を整える未就学児の矯正からのスタートをご提案しています。
Q. 装置は学校にもつけていくのですか?
A. 基本的にはつけたまま過ごし、外すのは歯磨きのときだけです。発音や見た目の心配など、学校生活での気がかりは事前にご説明しますので、不安な点はご相談ください。
Q. 痛くありませんか?
A. あごをゆっくり広げていくため、強い痛みは出にくい治療です。装着のはじめに違和感を覚えるお子さまもいますが、多くは数日で慣れていきます。
Q. 歯を抜かずにすみますか?
A. あごを広げてスペースをつくる治療なので、将来歯を抜かずに並べられる可能性を高められます。ただし歯並びの状態には個人差があるため、診査・診断のうえで治療方針をご説明します。
